1.リスクを最小化し、適正な内容の遺産分けを実現することができる
適正な内容の遺産分けを実現するためには、
遺産の範囲、内容、評価額を正しく把握するとともに、
どのような事情が各相続人の取り分に影響を与えるのか(特別受益や寄与分)、
どのようなものが証拠となるのか、その証拠をどのようにして収集するのかなど、
相続に関する法律・裁判例の正確な知識が必要になります。
また、知識は適正な内容の遺産分けを実現するために必要ではありますが、
知識さえあれば十分というわけではありません。
適正な内容の遺産分けを実現するためには、
交渉であれば相手方を、調停・審判であれば裁判所を納得させる必要がありますが、
そのためには、どのタイミングで、どのような主張や証拠を提出するのかなどの戦略が極めて重要であり、
適切な戦略を立てるためには、相続問題に関する豊富な経験も必要不可欠になってきます。
戦略を立てる際、相続案件を多く取り扱う弁護士であれば、
潜んでいるリスクも事前によそくすることができるので、
回避するための解決策をご提案することも出来ます。
弁護士は法律の専門家であるとともに、紛争解決をいわば生業としているため、
相続に関する法律・裁判例の正確な知識を有するとともに、適切な戦略を立てることにも長けています。
そのため、弁護士に依頼することで、リスクを最小化し、適正な内容の遺産分けを実現することができます。
2.相続問題の解決に費やす時間や労力が激減する
上述のように、適正な内容の遺産分けを実現するためには相続に関する法律・裁判例の正確な知識が最低限必要ですが、
必要となる知識の範囲は広汎にわたります。
当然のことながら、知っているだけでは足りず、正確に理解までする必要があるため、多大な時間と労力を費やす必要があります。
また、資料や証拠を入手するためには、関係各所に問い合わせをし、
必要書類を揃えた上で請求する必要があるため、そのためにも、多大な時間と労力が必要になります。
さらに調停や審判となれば、期日のために裁判所へ出頭する必要もあります。
期日は平日しか開催されないため、仕事をされている方であれば、期日への出席のために仕事を休む必要も出てきます。
弁護士へ依頼すれば、弁護士が適正な内容の遺産分けを実現するために必要な
相続に関する法律・裁判例の正確な知識を有しているため、
わざわざ調べる必要はなくなりますし、資料や証拠の入手も弁護士が代行するため、
自身で行う必要はなくなり、さらには調停や審判の期日にも弁護士が出席するため、
わざわざ仕事を休む必要もなくなるため、依頼者の方が相続問題の解決に費やす時間や労力が激減します。
3.安心感が得られる
専門家でない一般の方がどれだけ時間と労力を費やして相続に関する法律・裁判例を調べたとしても、
本当に自分の理解が正しいのかについて不安が残るのではないでしょうか。
そもそも、大半の方は、相続に関する法律・裁判例を専門書ではなくインターネットで調べられると思いますが、
インターネット上の情報の正確性は玉石混交であり、ご覧になられたサイトの内容が信頼できるのかという問題もあります。
その結果、ご自身で遺産分けの問題に対応される場合、いつもどこかに不安を抱えた状態で進めていくことになりがちです。
弁護士へ依頼すれば、弁護士が適正な内容の遺産分けを実現するために必要な相続に関する法律・裁判例の正確な知識を有しており、
弁護士は、かかる知識と経験に基づき、依頼者にとって最善の結果が得られるよう活動するため、
依頼者は、適正な内容の遺産分けになっているのだろうかという不安感から解放され、安心感を得ることができます。
4.心理的負担やストレスから解放される
相続の場合、交渉や協議の相手方は近しい親族である場合が大半です。
そのような相手方とお金の問題に他ならない遺産分けの話し合いをすること自体、
多大な心理的負担やストレスを伴います。
ましてや、他の親族の話に疑わしい点があり、それを追求しなければならない、
あるいは、意見の対立があり、他の親族の間違いを指摘するとともに、
自分の意見の正しさを主張しなければならない、といった状況であればなおさらです。
また、相続の場合、交渉や協議の相手方が、前妻の子、後妻や後妻の子、
あるいは、存在自体を知らず一切交流のなかった遠い親戚となる場合がありますが、
この場合も、その関係性や交流の希薄さから、遺産分けの話をすること自体、多大な心理的負担やストレスを伴います。
弁護士へ依頼すれば、他の相続人との交渉や協議はすべて弁護士が前面に立って行うことになるため、
依頼者が他の相続人と連絡を取り合ったり面談したりする必要はなくなり、
他の相続人と交渉や協議を行うことによる心理的負担やストレスから解放されます。
5.早期解決を実現できる可能性が高まる
上述のように、弁護士は適正な内容の遺産分けを実現するために必要な相続に関する法律・裁判例の正確な知識を有しており、
また、紛争解決をいわば生業としている関係で適切な戦略を立て相手方を説得することにも長けているため、
皆様がご自身で対応される場合と比較して、相手方や裁判所を納得させられる可能性が高くなり、
その結果として、早期解決を実現できる可能性が高まります。
また、こちらが弁護士を付けることで、相手方も弁護士に依頼する可能性が高くなり、
その結果、早期解決を実現できる可能性が高まるという面もあります。
もちろん、相手方弁護士は依頼者である相手方の利益のために活動するのですが、
他方で、弁護士である以上、無用な、あるいは勝ち目のない論点については、
依頼者であっても説得を試み、紛争を、真に必要で、かつ、ある程度の見通しの立つ範囲に限定しようとするのが一般的です。
それが依頼者の真の利益(無用な、あるいは勝ち目がない見通しの論点であるにもにもかかわらず、当該論点を主張し続けると、紛争解決が長引き、さらには弁護士費用の負担も大きくなるため)に合致するためです。
双方の弁護士が、互いに法的な根拠・見通しに基づき協議等を行うことで、
当事者同士で行う場合に比べて、早期に紛争を解決できる可能性が高くなります。
特に弁護士に依頼した方がよいケース
以下のようなケースの場合、適正かつ納得のいく遺産分けを実現するために、弁護士に依頼されることを特におすすめします。
・相続人の一人が遺産の内容を開示しない
・相続人の一人から開示された遺産の内容に疑問がある
・相手方から提案された遺産分割の内容に納得できない
・被相続人から生前贈与を受けた相続人と同じ相続分しか遺産を取得できないというは納得できない
・献身的な介護や看護を行ってきたにもかかわらず、行っていない他の相続人と同じ相続分しか遺産を取得できないというのは納得できない。
・他の相続人との関係が良くない、あるいは、交流がない。
・他の相続人と遺産分割協議を行うことに不安がある、あるいは、精神的な負担を感じる。
・他の相続人が預貯金の使い込みを行っていることが疑われる。
良い弁護士の選び方
弁護士へ依頼するのは一生に一度、あるかないかという重大事ですので、弁護士選びに失敗することがないよう、依頼前に以下の点を確認してください。
①相続に関する豊富な知識・経験を持っているか
適正な内容の遺産分けを実現するためには、
相続に関する法律・裁判例の正確な知識と相続紛争に関する豊富な経験が必要不可欠です。
相続に関する豊富な知識・経験を有している弁護士かを判断するための一番分かりやすい基準は、
知識であれば書籍の出版やセミナーの実績、経験であれば相続案件の取扱件数(相談件数、事件の処理件数)や解決事例ですので、
ホームページあるいは相談時にこれらを確認してみてください。
②じっくりと話を聞いてくれるか
適正で納得のいく遺産分けを実現するためには、
弁護士が依頼者の思いや考えを正確に把握・理解していることが必要不可欠ですが、
そのためには、依頼者の話をじっくりと聞く必要があります。
また、依頼者と弁護士の間で最も重要なのは相互の信頼関係ですが、
依頼者の話を聞かない弁護士とは、信頼関係など築けるはずがありません。
その意味で、じっくりと話を聞いてくれる弁護士かというのは、良い弁護士選びの重要な基準の一つになります。
③気軽に相談でき、質問に対して丁寧に答えてくれるか
一生に一度、あるかないかの重大事を任せる以上、遠慮して聞きたいことも聞けない、
勇気を振り絞って質問したにもかかわらずきちんと回答してくれない、と感じる弁護士では、安心して任せることができません。
その意味で、気軽に相談できる雰囲気の弁護士か、質問に対して丁寧に答えてくれる弁護士かというのは、
良い弁護士選びの重要な基準の一つになります。
感覚的なものになりますが、初回相談時に感じたフィーリングを大切にされればよいでしょう。
④弱点もきちんと伝えてくれるか
法的な観点からは見通しが厳しい依頼者の要望について、じっくりと話は聞きつつも、
見通しは厳しいときちんと伝えてくれる弁護士かというのも、良い弁護士選びの重要な基準の一つになります。
見通しが厳しいということが分かっていれば、ある程度のところで妥協するという選択をされる依頼者が多いと思いますが、
依頼者に遠慮して見通しが厳しいことを伝えなければ、無用な紛争や感情的対立を招き、
とことんまで争う結果となってしまい、かえって依頼者の利益を損ねる結果にもなってしまうためです。
⑤費用を明確に説明してくれるか
費用がいくらかかるのかについて疑問や不安を抱えた状態で依頼しても、
安心して事件処理を任せることはできませんし、後日、弁護士との間で揉める可能性も出てきます。
安心して事件処理を任せるためにも、費用がいくらかかるのかを明確に説明してくれる弁護士かどうかというのも、
良い弁護士選びの重要な基準の一つになります。