被相続人から仕送りや生活費の援助を受けていた相続人に特別受益が認められますか?
相続・遺言Q&A相続人が被相続人から仕送りや生活費の援助を受けていたとしても、常に特別受益に該当するわけではありません。 直系血族(例:親子)及び兄弟姉妹は互いに扶養する義務を負担しています(民877)。そのため、被相続人から相続人に対する仕送りや生活費の援助が「扶養義務」の範囲内と評価される場合、「生計の資本としての贈与」とは認められず、特別受益には該当しません。 被相続人...
葬式費用は誰が負担しなければならないのか?
相続・遺言Q&A葬儀費用の負担者については、法律の定めも、最高裁判所の裁判例もありませんが、実務上は、きちんと明細等を開示して説明すれば、他の相続人が葬儀費用を遺産から支出することについて異議を唱えることはあまりないと思われます。 ただ、他の相続人が異議を唱えた場合、葬儀費用を誰が負担すべきかについては、 ①喪主が負担すべきとする説(=喪主負担説) ②相続人が負担すべきとする説(...
香典は遺産にあたるか?
相続・遺言Q&A香典は、死者への弔意、遺族へのなぐさめ、葬儀費用など遺族の経済的負担の軽減などのために、喪主や遺族に対してなされる贈与であるため、遺産にはあたりません。 香典は、慣習上香典返しに充てられる部分を控除した残りの部分が葬儀費用に充てられますが、葬儀費用を支払ってもなお残余金が生じた場合は、喪主が取得すると解する説と、相続人が法定相続分に従い取得すると解する説に分かれています。
「死んだらあげるから」という口約束は有効?
相続・遺言Q&A遺言は一定の方式に従って書面で作成する必要があるため、遺言としての効力は認められません。 しかしながら、死因贈与(=贈与者の死亡によって効力を生じる贈与)として効力が認められる可能性があります。死因贈与は契約であり、契約は口頭(=口約束)でも成立するためです。 問題は、口約束があったことを立証できるかです。 口約束をした時のやり取りが録音・録画されている場合、立証は容易であり、また、...