夫婦には子がいなかったため、依頼者である妻と夫の甥姪が相続人という事案で、依頼者と甥姪との関係性が希薄であること、また、依頼者が障害者で今後の生活に対して大きな経済的不安を抱えているため、依頼者が法定相続分を超えてできるだけ多くの遺産を取得できるよう交渉してほしい、との依頼を受けました。
誠実な対応により依頼者が遺産すべてを単独で取得できた事例
- 性別:男性
- 依頼者情報:●争点別:遺産分割 ●遺産額:3000万円以下 ●遺産の種類:預貯金 ●相続人の関係:妻と甥姪
遺産に関する情報は資料を添えてすべて開示するとともに、妻が障害者で今後の生活に対して大きな経済的不安を抱えていること、遺産の形成に妻がどれだけ貢献してきたかを可能なかぎり具体的に記載した文書を送付し、妻が遺産すべてを取得することに同意いただけるよう依頼しました。
一部の共同相続人からは、さらなる説明を求めてお電話もいただきましたが、すべての質問に対して可能な限り具体的に回答しました。
相続人である甥姪の全員から同意が得られ、依頼者である妻が遺産すべてを取得する内容で遺産分割協議が成立しました。
夫の財産形成に対する依頼者の貢献を寄与分として法的に主張することも検討しましたが、立証の問題、さらには時間や費用の問題もあることから、交渉を通じて、まずは誠意を尽くして依頼者の貢献や現在置かれている状況をできるだけ具体的に説明し、依頼者の要望に理解を求める方針を採用しました。
確たる法的根拠や証拠がないにもかかわらず、法定相続分を超えた遺産の取得を要望する際に、遺産の開示もなく、事情の説明も一切ないまま、いきなり相続人の一人が遺産すべてを取得する内容の遺産分割協議書を送り付け、署名・押印の上で印鑑証明書を添えて返送してほしいと要望してくる方もいますが、このようなやり方は反発を招くだけであり、同意が得られないばかりが、紛争を誘発する危険性が高いため、絶対に避けるべきです。
このような場合こそ、積極的に遺産に関する情報を開示し、依頼者の要望の合理性・相当性に関わる事情を丁寧に説明するとともに、文言や文章の表現にも細心の注意を払い、最大限の誠意を示すことが、交渉を成立への導くための最大の秘訣になります。
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- 依頼者情報:●争点別: 遺産分割 ●遺産額:3000万円以下 ●遺産の種類:不動産 ●相続人の関係:兄弟姉妹と甥姪
誠実な対応により依頼者が遺産すべてを単独で取得できた事例
- 性別:男性
- 依頼者情報:●争点別:遺産分割 ●遺産額:3000万円以下 ●遺産の種類:預貯金 ●相続人の関係:妻と甥姪