葬式費用は誰が負担しなければならないのか?
相続・遺言Q&A葬儀費用の負担者については、法律の定めも、最高裁判所の裁判例もありませんが、実務上は、きちんと明細等を開示して説明すれば、他の相続人が葬儀費用を遺産から支出することについて異議を唱えることはあまりないと思われます。
ただ、他の相続人が異議を唱えた場合、葬儀費用を誰が負担すべきかについては、
①喪主が負担すべきとする説(=喪主負担説)
②相続人が負担すべきとする説(=相続人負担説)
③相続財産から支出すべきとする説(=相続財産負担説)
④慣習・条理によって定めるべきとする説
など、諸説あり、近時の裁判例を見ると、喪主負担説が有力と思われます。
執筆者プロフィール
- 累計1000件以上の相続相談に対応し、NHKの番組でも『遺産相続問題に詳しい弁護士』としてご紹介いただきました。相続に関する書籍も多数出版しています。難易度の高い相続案件も対応可能です。初回相談では、相談者の方のお話をじっくりお伺いし、相談者の方の立場に立って考え抜き、できるだけ簡単な言葉で分かりやすく説明することを心がけています。
最新の投稿
- 2025年3月31日コラム【相続放棄】前後にしてはいけないこと|財産処分の注意点を解説
- 2025年3月18日コラム遺留分侵害額請求されたら?いきなり請求された時の適切な対応手順!
- 2025年3月18日コラム遺産分割における預貯金の配分方法の完全解⁉
- 2022年2月4日相続・遺言Q&A相続人の1人が,被相続人の建物に無償で住んでいた場合,特別受益になりますか?(建物の無償使用と特別受益)
その他のコラム
相続人の1人が,被相続人の建物に無償で住んでいた場合,特別受益になりますか?(建物の無償使用と特別受益)
相続・遺言Q&A子が数人いて、そのうちの一人だけが親の所有する建物に無償で住んでいたような場合、 「親の家に無償で住んでいた者は、賃料相当額の利益を得ていたに等しいのだから、賃料相当額は特別受益とすべきだ。」 といった主張がなされることはよくあります。このような主張は認められるのでしょうか。 1. 同居の場合 単に被相続人と同居していただけという場合、特別受益には該当しません。 2. 別居の場合
「死んだらあげるから」という口約束は有効?
相続・遺言Q&A遺言は一定の方式に従って書面で作成する必要があるため、遺言としての効力は認められません。 しかしながら、死因贈与(=贈与者の死亡によって効力を生じる贈与)として効力が認められる可能性があります。死因贈与は契約であり、契約は口頭(=口約束)でも成立するためです。 問題は、口約束があったことを立証できるかです。 口約束をした時のやり取りが録音・録画されている場合、立証は容易であり、また、
被相続人から仕送りや生活費の援助を受けていた相続人に特別受益が認められますか?
相続・遺言Q&A相続人が被相続人から仕送りや生活費の援助を受けていたとしても、常に特別受益に該当するわけではありません。 直系血族(例:親子)及び兄弟姉妹は互いに扶養する義務を負担しています(民877)。そのため、被相続人から相続人に対する仕送りや生活費の援助が「扶養義務」の範囲内と評価される場合、「生計の資本としての贈与」とは認められず、特別受益には該当しません。 被相続人
遺産分割調停を欠席すると何か不利なことはあるのでしょうか?
相続・遺言Q&A1 一部の調停期日を欠席する場合 お仕事や体調不良などの合理的な理由があれば、特に不利になることはありません。 ただし、必ず事前に裁判所へ連絡し、指示に従うようにしてください 2 全部の調停期日を欠席する場合 (1) 知らないうちに調停が成立してしまうという不利は生じません 遺産分割調停が成立するためには、相続人全員の参加が必要であり、欠席している相続人がいるにもかかわらず
葬式費用は誰が負担しなければならないのか?
相続・遺言Q&A葬儀費用の負担者については、法律の定めも、最高裁判所の裁判例もありませんが、実務上は、きちんと明細等を開示して説明すれば、他の相続人が葬儀費用を遺産から支出することについて異議を唱えることはあまりないと思われます。 ただ、他の相続人が異議を唱えた場合、葬儀費用を誰が負担すべきかについては、 ①喪主が負担すべきとする説(=喪主負担説) ②相続人が負担すべきとする説(