売却のために共有取得とせざるを得なかった遺産不動産の売却を確実に実行するための方策を講じた事例 |大阪 相続 弁護士|相続問題に精通するエミナス法律事務所

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売却のために共有取得とせざるを得なかった遺産不動産の売却を確実に実行するための方策を講じた事例

  • 性別:男性
  • 依頼者情報:●争点別:遺産分割 ● 遺産額:3000万円以上 ●遺産の種類:不動産、預貯金 ●相続人の関係:兄弟姉妹

事案の内容

相続人は子3人(長男、長女、二女)で、遺産は、被相続人の自宅不動産(土地・建物/固定資産評価額:6500万円程度)とわずかな預貯金です。長女・二女(依頼者)から長男に対して遺産分割を求めたものの、長男がこれに応じないとして、遺産分割の交渉を依頼いただきました。

当事務所の活動内容

当職から長男に対し、交渉申入れの文書を送付(1か月以内に何らの連絡もいただけない場合、万やむを得ず、法的措置を取らせていただく旨を付記)したところ、長男から連絡がありました。

長男と面談し、遺産分割方法に関する希望を確認したところ、遺産不動産を現物取得する意向はなく、遺産不動産の価値×法定相続分に相当するお金を取得できればよいとのことでした。

依頼者側も長男と同じ意向であったため、選択肢として考えられる遺産分割方法は、①売却のために相続人の一部が遺産不動産を取得し、当該相続人において売却の上で分配する方法と、②相続人全員で遺産不動産を共有取得し、相続人全員で協力して売却する方法、の2つでした長男が取得する形での①の方法によると、長男だけで売却することが可能となり、依頼者らが知らないうちに売却され、長男が売却代金を隠匿ないし費消してしまうリスクがあるため、当職からは、依頼者が取得する形での①の方法を提案しましたが、長男の同意は得られませんでした。

そのため、②の方法に拠らざるを得なかったのですが、この方法による問題点は、共有名義とするため、売却のためには長男の同意が必須となり、長男の反対により、いつまでたっても売却できない可能性が残ることです。当職から依頼者が取得する形での①の方法を提案したのも、このような可能性を排除するためでした。

もちろん、長男がいつまでも売却に同意しない場合には、共有物分割の手続きを取れば、最終的には遺産不動産を現金化することは可能ですが、少なくとも余分な手間暇と費用が必要になりますし、仮に競売となれば、売却金額も普通に売却する場合と比較して低くなってしまう可能性が大いにあります。

そこで、②の方法に拠りつつも、上記のリスクを最大限排除するため、遺産分割協議書の中で、遺産不動産の売却に期限を設定し、相続人全員の同意があれば当該期限を延長できるとする一方で、仮に期限内に売却できず、その理由が相続人の内の一人だけが同意しなかったという場合には、当該相続人が他の相続人に対して違約金を支払う内容の特別規定を置くことにしました。

結果

不動産業者から、特に売り急ぐことなく合理的な値段で売却するために必要な期限を参考意見として聴取し、さらに少し余裕を見た期限を設定(これにより長男が期限を設定することに反対しにくくなる。)したこともあり、上記の特別規定を置いた内容で遺産分割協議を成立させることができ、売却も期限内に無事に完了しました。

事件処理のポイント

相続人の中に遺産不動産の現物取得を希望する方がいない場合、遺産不動産に関する遺産分割方法としては、①売却のために相続人の一部が遺産不動産を取得し、当該相続人において売却の上で分配する方法と、②相続人全員で遺産不動産を共有取得し、相続人全員で協力して売却する方法、の2つがあります。

売却手続の簡便さや確実性、代金取得の確実性などから、自らが取得する形での①の方法がベストです。

しかしながら、他の相続人が同意してくれない場合も多々あり、その場合には②の方法に拠ることになりますが、当該方法を取った場合、他の相続人の反対により、いつまでたっても売却できないリスクがあります。他の相続人が一向に売却に同意しない場合、共有物分割の手続きを取れば、最終的には遺産不動産を現金化することは可能ですが、少なくとも余分な手間暇と費用が必要になりますし、仮に競売となれば、売却金額も普通に売却する場合と比較して低くなってしまう可能性が大いにあります。

本事案では、遺産分割協議書に上記の特別規定を置くことにより、遺産分割協議は完了したものの、いつまでたっても売却できず、お金を取得できないというリスクを最大限排除することができました。

 

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